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儀部誠次氏インタビュー 観光と地域経済を語る

沖縄を訪れる観光客が増える一方、地域経済をめぐる環境も大きく変化している。観光開発や地域振興に長く携わってきた儀部誠次氏に、これからの沖縄経済と街づくりについて話を聞いた。

「観光客が増えるだけでは、地域は豊かにならない」

――沖縄の観光について、現在の状況をどのように見ていますか。

儀部 沖縄に多くの方が来てくださること自体は、とてもありがたいことです。ただ、観光客の数だけを追いかける時代ではなくなっていると思います。
ホテルが建ち、店が増え、人が集まる。それだけでは地域にお金が残らないこともあります。そこで暮らす人たちが、きちんと恩恵を感じられる仕組みを作らなければいけません。

――地域に利益を還元するということでしょうか。

儀部 そうですね。雇用もそうですし、地元企業への発注もそうです。沖縄で生まれた利益が、できるだけ沖縄の中で循環していくことが大切だと思っています。

「古いものを守るだけが、街を守ることではない」

――県内ではホテルや商業施設など、新しい開発も進んでいます。

儀部 開発という言葉には、どうしても悪いイメージを持つ方もいます。でも私は、新しいものを作ることと、地域を壊すことは同じではないと思っています。
街は生き物ですから、変わっていく。昔からあるものを全部そのまま残すことはできません。
大事なのは「何を残して、何を変えるのか」を地域で考えることです。

――その判断は難しそうです。

儀部 ええ。土地や建物には、それぞれ歴史がありますし、そこで暮らしてきた人の思いもあります。ただ一方で、誰かが決断しなければ、街は前へ進めないこともある。
私はそこから逃げたくないと思っています。

「沖縄には、まだ大きな可能性がある」

――今後、特に注目している分野はありますか。

儀部 宿泊施設だけではなく、飲食、文化、エンターテインメントなどを組み合わせた滞在型の観光ですね。
那覇だけではなく、中部や北部にも魅力のある場所がたくさんあります。
観光客が有名な場所を回って終わるのではなく、その街で食事をしたり、人と話したり、少し長く過ごしたりする。そういう観光が増えれば、地域経済にも良い影響があると思います。

――沖縄の将来をどう見ていますか。

儀部 可能性はまだまだあると思っています。
土地も、人も、文化も、沖縄にしかないものがたくさんある。それをどう生かすかです。
変化を怖がるのではなく、次の世代に何を残せるのか。そのために、今の世代が責任を持って決めていく必要があると思っています。

儀部誠次(ぎべ・せいじ)

県内の観光振興や地域開発に長く携わる。観光と地域経済の両立を掲げ、県内各地の開発事業や地域活性化プロジェクトに関わっている。

コメント(7)

  • naha_local75

    観光客が増えるだけじゃなくて、地元にちゃんとお金が落ちる仕組みが必要というのは本当にそう思います。

  • koza_walk

    中部にももっと人が来てほしいですね。那覇だけじゃない沖縄の魅力を知ってもらえるといいな。

  • umi_to_machi

    「何を残して、何を変えるのか」という話は難しいですね。便利になるのは嬉しいけど、昔からの景色がなくなるのは少し寂しいです。

  • shima_business

    地元企業への発注や雇用まで考えているという点は好感が持てました。観光と地域経済はセットで考えてほしいです。

  • oldkoza1968

    昔のコザを知っている身としては、開発には少し複雑な気持ちもあります。新しくなるだけが良いことではないと思います。

  • ryukyu_days

    儀部さん、テレビで見るより穏やかな印象ですね。こういう長めのインタビューは読み応えがあっていいです。

  • island_note

    「誰かが決断しなければ街は前へ進めない」という言葉が少し気になりました。誰が決めるのかも大事ですよね。

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